禁酒と絹服

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禁酒は、酒を飲まないことですよね。「禁酒」はなぜか西洋の匂いがします。一方、「断酒」には東洋のの匂いを感じるのですが。まあ、断酒も禁酒も似たようなものでしょうが。
禁酒にもいろいろありまして。自分で勝手に期間を決めて、「禁酒!」ということもあるでしょう。また、お国が「禁酒!」と定めることもあって。すなわち、禁酒法。禁酒法は、アメリカの1920年代のそれが有名ですよね。「スピークイージー」だとか、「アル・カポネ」だとか。「スピークイージー」は、禁酒法時代の酒場。ほんとうは酒を飲んでことを公にはできないので、「こっそりしゃべる」。それで「スピークイージー」なんだとか。
アメリカはなぜか「禁酒法」がお好きなお国柄で、何度も何度も「禁酒法」の歴史を持っています。
1851年にもアメリカ最初の「禁酒法」が、メイン州ではじまっています。これは当時、ポートランド市の市長だった、ニール・ダウの提唱ではじまっています。
1851年といえば『ロンドン大英博覧会』の年でもあって。大英博覧会の会場の中では、アルコール飲料が禁止されていたという。
禁酒の話が出てくるミステリに、『カリブの失楽園』があります。フレデリック・フォサイスが、1991年に発表した物語。

「モバリー総督夫人は上辺だけにしろ禁酒主義を標榜しているのだ……………」。

うーん、「上辺だけ禁酒主義」。いいですね。今度からこの手で参りましょう。また、『カリブの失楽園』には、こんな描写も。

「しわひとつないクリーム色の絹のスーツがとても似合っている。」

これは、マーカス・ジョンソンという人物の着こなし。もっともシルクのスーツはわりあい皺になりにくいものではありますが。
それにしても、クリーム色の絹服が似合うようになりたいものですね。

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