スペードとスパッツ

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スペードは、トランプの模様にもありますよね。あのトランプの「スペード」 sp ad e は、もともと剣の形から来ているんだとか。
スペイン語の「エスパーダ」 が、スペードのもとになっています。スペイン語のエスパーダはもちろん、「剣」の意味だったという。ところがイギリスにはスペードにたまたま「鋤」の意味もあって。英國人の中には「鋤も形」だと思っているむきもあるらしい。
ロシアの作家、プーシキンが1834年に発表した小説に、『スペードの女王』があります。この中に。

相もかわらぬ七十年代の流行にしたがって、丹念に身装をととのえることに六十年の昔と同じく時を惜しまなかった。」

これは、さる伯爵夫人の様子。「なるほど、70年代ねえ」と思ったら。この伯爵夫人の場合、1770年代というのですから、参ってしまいます。
アメリカのミステリで、スペードということなら、たぶん「サム・スペード」でしょうね。かのダシール・ハメットが生んだ、ハードボイルド探偵に、他なりません。
1929年に、ダシール・ハメットが発表した『スペードという男』の中に。

「いい服をきてらっしゃいました。すごくハンサムなんです。ステッキを持って、手袋をはめ靴にはスパッツをつけ……………………。」

これは、ホテルのボーイが、ある紳士の姿を述べている場面。
うーん。やっぱり紳士には、「スパッツ」が必要みたいですね。

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