テイラーとテイラー

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テイラーにも、大きく分けて二つの意味がありますよね。「仕立屋」と、人の名前。たとえば、エリザベス・テイラーだとか。
テイラー T ay l or の名前を持つ人は決して少なくありません。たぶん先祖の誰かがテイラーと関係があったものと思われます。
エリザベス・テイラーは、1932年2月27日、ロンドンに生まれています。ただし両親ともアメリカ人ではありましたが。そのようなわけで、エリザベスは長い間、イギリスとアメリカとの二つの国籍を持っていたそうです。
持っていたといえば、エリザベスは数の少ないヴァイオレットの瞳の色だったそうです。数少ないといえば、子役から女優へ。俗説として、「子役は大成しない」と言われますが、エリザベスは美事にその説を覆してもいます。
テイラーはなにも女優だけでなく、男優にもテイラーはいて。たとえば、ロバート・テイラー。ロバート・テイラーは、1911年、アメリカ、ネブラスカ州の生まれ。代表作は、1940年の『哀愁』でしょうか。
時代といえば時代なのですが。『哀愁』は戦争を背景にした映画。原題は、『ウォータルー・ブリッジ』。イギリス軍将校に扮するロバート・テイラーは当然のように、トレンチ・コオト姿で登場。トレンチ・コオト姿を印象づけた比較的はやい映画でもあるでしょうね。
ロバート・テイラーと仲良しだったのが、アドルフ・マンジュウ。
アドルフ・マンジュウは、1890年、ピッツバーグに生まれています。フランスとアイルランドの血をひいて。今、アドルフ・マンジュウは半ば忘れかけられています。が、かつてのハリウッド男優の中では、第一番目に指折られる洒落者でありました。当時の若い俳優は、よく服のことではマンジュウに相談に行った人物です。
アドルフ・マンジュウが1940年頃に書いた随筆、『私のおしゃれ哲学』に、次のようにあります。

「少なくともハリウッドで出会うかなりの数にのぼる男性の服装を観察していると、現代には、もはやかつて存在したテーラーという名の職人がいないのではないかと疑えてくる。」

「現代には、もはやテイラーはいない」。まさか、そんなことはないとは思うのですが…………………。
ただ、今でも、ロバート・テイラーの着こなしは大いに参考になると思うのですが、どうでしょうか。

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