ハネムーンとハンド・ソウン

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ハネムーンは、新婚旅行のことですよね。人生のなかでもっとも心躍る旅ではないでしょうか。
h an eym o on と書いて、「ハネムーン」。一説に「蜂蜜酒」と関係があるんだとか。新婚当初はなにかと疲れることも多いので、栄養価の高い「蜂蜜酒」を飲んで、身体を養った。そこから「ハネムーン」の言葉が生まれたんだとか。
古い日本語なら、「蜜月旅行」でしょうか。ハネムーンの習慣は西洋から入ってきたもので、明治になってからだんだんと「蜜月旅行」が行われるようになったものでしょう。
でも、幕末の日本で新婚旅行に出た一組がいます。坂本龍馬夫妻。
元治元年、坂本龍馬は、楢崎 龍と出会って、ほの字。
慶應元年八月一日に、結婚。
はじめて坂本龍馬に会ったと時。名前を問われて、紙に書いた。「龍」と。
龍馬は大いに笑って。「俺と同じ名前だのう」。
「龍」はその名の通り、伝法で、ひとたび開き直ると、並の男は震えあがったという。
龍馬がお龍を気に入ったのも、そんな気性に惚れたのでしょう。
慶應二年一月二十三日は、「寺田屋騒動」の日。京都、伏見区、「寺田屋」での事件なので、「寺田屋騒動」。
この時、たまたまお龍は風呂に入っていて。風呂の窓から外を見ると、怪しい人影が。お龍はそっと風呂から出ると、裸のまま裏階段を登って、「敵が来ています」と龍馬に。
これで龍馬は事前に察知するとができたという。
ただし、争いのなかで、両手に怪我をしたのですが。
この怪我を治すために、九州の温泉に。京都から船で、鹿児島へ。
三月十日に、鹿児島に着き、護衛一人連れただけで、日当山温泉などを旅しています。
この時の龍馬とお龍の旅こそ、日本初の「新婚旅行」だったとする説もあるらしい。

ハネムーンが出てくるミステリに、『ロンドン・マッチ』があります。英国の作家、
レン・デイトンが、1985年に発表した物語。

「………ハネムーンを終えて、ハネムーン後憂鬱症にとりつかれているのさ。」

これは、「SIS」の上級職員、ブレッドの科白として。
また、『ロンドン・マッチ』には、こんな描写も出てきます。

「ベルナーの服はベルリンで最高級の洋服屋であつらえた手縫い服だったが……………。」

「ベルナー」は、元ドイツ機関員という設定になっています。これはシルクのディナー・ジャケットについての説明。
絹地のハンド・ソウン。最高の技術を必要とします。縫い直しが効きにくいので。
どなたかハンド・ソウンのスーツを仕立てて頂けませんでしょうか。

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