オーストラリアは、国の名前ですよね。オーストラリアとおしゃれも無関係ではありません。なにしろオーストラリアは羊の国でもありますから。つまりオーストラリアはウールの輸出国でもあるのです。
オーストラリアの原住民が、「アポリジニ」。ヨオロッパ人がオーストラリアにやって来たのは、1788年からのことなんだとか。それ以前には、アポリジニの天下。なんでもあの広い大陸に、ざっと30万人のアポリジニが平和に暮していたんだそうですね。
オーストラリアの原住民、アポリジニが活用したものに、「ブーメラン」があります。ちょっと「く」の字型に似た薄い板のこと。ブーメランを上手に投げると、回り回って、投げた人のところに戻ってくる道具。
古い時代からの狩りの道具であったとも、戦のための武器だったとも、宗教儀式の祭具だったとも、考えられています。
「…………オーストラリアで発見された最古のブーメランは、今から一万一千年から一万五千年前の時代のものであることがわかっている。」
西山 豊著『ブーメランはなぜ戻ってくるのか』には、そのように出ています。ブーメランの歴史は思ったよりも古いものがあるようですね。
このブーメランの長い歴史の中で、アポリジニはどんな名前で呼んでいたのか。
「ウラグンガ」。「ワラヤガ」。「マンカララ」。「バランガン」……………。
オーストラリアにはオーストラリアだけに育つ植物があって。そのオーストラリア特産の樹木も、ブーメランに適していたのでしょう。
西山 豊著『ブーメランはなぜ戻ってくるのか』によりますと。ブーメランはただ「く」の字でさえあればよいというものでもないらしい。板の厚さ、構造などによって、微妙に「性能」が異なってくるんだそうです。
少し変ったところでは、「ブーメランは楽器でもあった」。そんな説もあるらしい。二枚のブーメランをこすり合わせると、「ブーギー、ブーギー」と音がする。この音、音楽に合わせて、踊ったのだろう、と。
オーストラリアを背景に描かれた小説に、『階段を下りる女』があります。ドイツの作家、
ベルンハルト・シュリンクが、2014年に発表した物語。
「外国にいるときはいつも、自分はこの国に暮らしたらドイツにいるより幸せだろうか、と自問してしまう。」
ここでの、「この国」とは、オーストラリアなんですね。「ぼく」はいつも、リュックの中に、本とリンゴとワインと入れてあって。ということは幸せなのでしょう。オーストラリアはワインが美味しくて、飲みやすい値段でもありますから。
また、『階段を下りる女』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。
「髪がくしゃくしゃでオーバーオールを着た彼は、一九六八年の夏の風景に溶け込んでいたが……………。」
「オヴァーオールズ」 ov er alls は、胸当て付きのズボンのことですね。よく似たものに、
「カヴァーオールズ」 c o v er a l ls があります。カヴァーオールズは、袖付きの、いわゆる「ツナギ」であります。
どなたかシルク・デニムで、オヴァーオールズを作って頂けませんでしょうか。