ブレックファストとブレザーコート

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ブレックファストは、朝食のことですよね。もう少しくだけて申しますと、「朝めし」。つまりは、朝ごはんのことであります。
毎朝の朝食に、何を頂くのか。これも大いなる関心事でありましょう。パンなのか、白米なのか。あるいはまた、シリアルというお方もいらっしゃるに違いありません。
また、その一方で、朝食に何を飲むのか。珈琲なのか、紅茶なのか。
はたまた、オレンジ・ジュースという選択もあります。ココア大好き、これも結構。
朝食に、ミニッツ・ステーキ。ならば、ギネスの黒ビールだとか。

昔むかし、紅茶に凝った時期もありました。朝から晩まで、紅茶、紅茶、紅茶。もちろん、ミルク・ティーにして飲むわけです。
ある時、巴里の有名ホテルでの朝食に、紅茶をお願いした。テーブルクロスの上に、紅茶のポットが運ばれてきました。ポットの中には、茶葉が。茶葉が開いてから、お飲み下さいというのでしょう。
でも、茶漉しがなくて。日本人が日本茶を飲む時のように、少しの茶葉が混じるのは、気にならないのでしょう。
でも、おバカな日本人の私は、茶漉しが欲しい。が、茶漉しのフランス語がわからない。恥をしのんで教えて頂きました。

「パソワール・ア・テ」

恥をしのんだだけあって、無事に茶葉の混じない紅茶を飲むことができたわけです。

朝食が出てくるミステリに、『奇商クラブ』があります。1905年に、ギルバート・キース・チェスタトンが発表した物語。

「地下朝食室の窓に置いてある道具箱の前に………」

専用の「朝食室」があるなんて、羨ましい限りですね。
チェスタトンの『奇商クラブ』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。

「彼はブレザー・コートの小柄な男を指さした………」

この「ブレザー・コート」は、何度か出てくるのですが。
これは、福田恆存の、日本語訳。
今でも「ブレザーコート」日本語は生きているようです。
bl azer は、「ブレイザー」だけでもいいように思うのですが。

「ブレザー・コート」が出てくる小説に、『ボートの三人男』があります。1889年に、英国の作家、ジェローム・k・ジェロームが発表したユウモア小説。
日本語訳は、丸谷才一。

「………河水は一面、派手なブレザー・コート、しゃれたハンチング………」

何度も何度も、「ブレザー・コート」と出てきます。
私は、勝手に。日本での「ブレザー・コート」の表現は、丸谷才一の影響が大きいのではと、考えているのですが。
どなたか正しいブレイザーを仕立てて頂けませんでしょうか。

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