ウエイターとウイング・カラア

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ウエイターは、給仕人のことですよね。waiter と書いて、「ウエイター」。もともとの意味は、「待っている人」のことなのでしょうか。
ウエイターが出てくる短篇に、『西郷隆盛』があります。大正七年に、芥川龍之介が発表した物語。

「だから無愛想なウエエタアが琥珀色のやうな酒の杯を、彼の前へ置いた後でも………」

これは列車の食堂車の中での様子。「彼」とは、「本間さん」という設定になっています。
芥川龍之介は、「ウエエタア」と書いているのですが。
午後の九時頃、京都を出た急行列車の中でのこと。当時は急行列車に食堂車の用意があったんだそうです。献立は、スープ、オムレツ、魚のフライ、タンシチュウ、ビフテキ、カレーライスなどがあったという。
余談ではありますが、「本間さん」は白ワインを飲んでいます。ワインなども揃えてあったものと思われます。

ウエイターが出てくる短篇に、『復活の日』があります。オー・ヘンリーの物語。

「なあ、ティム」と彼はウエイターに声をかけた。これは「ダニー」の言葉として。場所は、「デュガンズ・カフェ」。
何がダニーは言いたかったのか。どうして「復活の日」があるのか、について。
また、『復活の日』には、こんな描写も出てきます。

「………チョッキに垂らした金ぴかの鎖、ウイングカラーとつばの反り返った山高帽………」

これは「ダニー」の着こなしとして。
「ウイング・カラア」wing collar
は、古典的な襟先のこと。十九世紀に流行った襟型。あまりにハイ・カラアなので、襟先が自然に折れたところからはじまっています。
どなたかハイ・カラアの、ウイング・カラアを仕立てて頂けませんでしょうか。

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