ブランデーは、香りの高い、美味しい酒ですよね。白ワインを蒸留すると、ブランデーに。
その意味ではブランデーは白ワインのエキスなんですね。ブランデーは「金」と関係があるんだそうです。中世の錬金術師が金を作ろうとしてブランデーが生まれた。そんな説もあるほどに。
🎶 これでおよしよ
そんなに強くないのに
石原裕次郎の歌に、『ブランデー・グラス』があります。ブランデーの度数はだいたい42度前後。これをストレイトで口に運びますと、酔います。なめるがごとく、ゆっくりと味わいましょう。
ブランデーは大きく分けて二種類があります。コニャックとアルマニャックとの。アルマニャックが一回の蒸留で完成させるのに対して、コニャックは二回の蒸留を行うことになっています。
また、コニャックでは貯蔵に、リムーザンの樽を使うのに対して、アルマニャックではアルマニャック地方のオーク樽を使うことになっています。
歴史上は、アルマニャックの方が古い。1310年頃には、白ワインを使っての蒸留が行われていたとのことです。
ただし、その時代のアルマニャックは純然たる薬用だったという。
アルマニャックのブランデーには、「バロン・ド・シゴニャック」をはじめ、数多くの銘柄があります。
「マルキ・ド・モンテスキュウ」の名前もお聞きになったことがおありでしょう。
これらの銘柄のなかには、今なお手書きのエティケットを誇りとしているメイカーもあります。
ブランデーが出てくる小説に、『アシェンデン』があります。英国の作家、モオムが、1928年に発表したミステリ。ただし、1910年代に実際にあった話が下敷きになっています。
「どうだね、ブランデーをもう一杯?」と、Rは言った。
これは物語の主人公「アシェンデン』が上司の「R」に、ブランデーを薦められる場面。で、結局はブランデーをもう一杯頂くのですが。
サマセット・モオムの『アシェンデン』には、こんな文章も出てきます。
「黒のネクタイというから、きっと小さなパーティーなのだろう。」
これはある国の英国大使に招かれた、アシェンデンの想いとして。
ここでの「黒のネクタイ」がブラック・タイであることは言うまでもありません。つまりは、デディナー・ジャケット。略式の晩餐です。
一方、これが「ホワイト・タイ」になると、燕尾服。これは正式の夜会を意味します。
ブラック・タイは黒絹製で、結び直しが効くので。
ホワイト・タイは白麻、または白ピケ製で、結び直しが効かないので。
どなたか完全なるブラック・タイを作って頂けませんでしょうか。