ティーとタックス

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ティーは、紅茶のことですよね。ごく大雑把に言って、紅茶国もあれば珈琲国もあります。
イギリスが紅茶国なら、フランスは珈琲国で、といった具合に。でも、フランスに紅茶がないわけではありません。たとえば、「マリアージュ・フレール」。マリアージュ・フレールはフランスの紅茶専門店。フランスのいちばんの紅茶専門店です。一番があって二番がないくらいの、紅茶専門店。
マリアージュ・フレールのはじまりは、1854年6月1日のこと。今もあるパリ本店に店を開いています。アンリ・マリアージュと、エドワード・マリアージュの兄弟が。彼らのお父さんが、エメ・マリアージュ。エメ・マリアージュのお父さんが、ジャン・フランソワ・マリアージュ。
ジャン・フランソワ・マリアージュは十八世紀に、リールの町で食品店を開いた人物。それ以前のマリアージュ家は、輸入食品を扱っていたという。
マリアージュ・フレールに、「アールグレイ・アンペリエール」という紅茶があります。これは100gにつき松坂牛よりお高い。清水の舞台物であります。
清水の舞台でも手が出せないものに、「キャッスルトン」があります。紅茶というより飲む宝石を買うつもりにならなくてはなりません。キャッスルトンは、インド、ヒマラヤ山脈の麓。標高1600メートルのキャッスルトン茶園に産する、世界一の紅茶なんですね。
紅茶園が出てくる映画に、『巨象の道』があります。1954年のアメリカ映画。エリザベス・テイラー主演。セイロンの紅茶園が背景になっています。エリザベス・テイラーの主人を演じるのが、ピーター・フィンチ。
ピーター・フィンチが、白のタキシードを着る場面があります。「ホワイト・タクシード」。アメリカではこれを略して、「ホワイト・タックス」と呼んだりも。あえて訳しますと、「白い税金」でしょうか。
夏の社交界に支払いための、「白い税金。
ホワイト・タックスならたしかに、マリアージュ・フレールの紅茶もお似合いでしょうね。

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