カリフォルニアとカッタウェイ

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カリフォルニアは、ハリウッドがあるところですよね。
カリフォルニアにはハリウッドがあって、サンフランシスコがあって。ああ、なんと私の知識の浅薄なこと!
サンフランシスコは、坂の街。それも急坂が多くて。ケーブルカーが街を走るのも、分かるような気がします。
サンフランシスコはまた、ブルー・ジーンズが生まれた街でもあります。サンフランシスコは港町でもありますから、輸出にも便利だったのでしょう。
以上でカリフォルニアの話はおしまい。でも、たったひとつだけ、『カリフォルニアの伯爵夫人』という小説を読んだことがあります。
1959年に、英国の作家、ギャヴィン・ランバートが発表した物語。
今は老いて、未亡人の、マルグリット・オスタベルグ=ステブレッキ伯爵夫人が、カリフォルニアのハリウッド・ヒルズの大邸宅に召使と住んでいる物語になっています。
夫のガブリエーレ伯爵は世界中に屋敷を持っていたのですが。1934年、自家用飛行機操縦中に、墜落。それ以降は伯爵夫人が一人で暮しているという設定になっています。

「………ピカソ、マティスの初期作品をいくつも買いもとめ、ディアギレフのバレエに経済的な援助をあたえ、若き日のコクトオのために仮面舞踏会を主催したり……………………。」

これは第一大戦後の、巴里に住んだ時の伯爵夫妻の様子。
でも、今はハリウッド・ヒルズの屋敷で、毎木曜日にクスクスを食べる生活。
伯爵夫人はどうしてもカリフォルニアにいることが信じられなくて。モロッコのマラケシに住んでいると思いこんでいて。それで、クスクスが食べたくなるのです。
晩年の一時期、カリフォルニアに暮したお方に、マンがいます。トオマス・マン。
1938年、トオマス・マンは「プリンストン大学」の教授に任命されています。
1939年に、トオマス・マンが発表した長篇に、『ワイマルのロッテ』があります。
これはゲエテの名作『若きウエルテルの悩み』の続篇ともいうべき内容になっています。この中に。

「当世ふうにまえを大きくひらいている褐色のフロックコートの袖は……………………。」

これはシングル前のフロック・コートなのでしょう。「まえを大きくひらいている」。
おそらく「カッタウェイ」のことかと思われます。c ut aw ay 。上着の前裾のなだらかに切り落とされた丸みのこと。
モーニング・コートのカッタウェイは、典型例であります。
今日のスーツにもカッタウェイはあります。前裾のさばきが良いための機能でもありますが。
どなたかカッタウェイの美しいスーツを仕立てて頂けませんでしょうか。

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