フィリップとブレスレット

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フィリップは、人の名前にもありますよね。
名前にもありますし、姓名にもあります。たとえば、ジェラール・フィリップだとか。
ジェラール・フィリップは、フランスの美男子俳優。
ジェラール・フィリップは、1922年11月4日。南フランスのカンヌのお生まれ。もっとも1920年代のカンヌは、静かな避暑地だったらしい。「カンヌ映画祭」が開かれるようになったのは、1946年以降のことなんだそうですね。
ジェラール・フィリップの子供の頃の呼び名は、「ジェジェ」。たいへんなお母さんっ子だったらしい。お母さんのことを「ミヌー」と呼んで、いつもそばから離れなかったという。
もともとジェラール・フィリップの綴りは、Ph il ip 。これをジェラールは俳優になってから、Ph il ipe に変えたと伝えられています。
ジェラール・フィリップがたちます注目されるようになったのは、『肉体の悪魔』でしょう。天才、レイモン・ラデイゲの名作。1947年のフランス映画。
1947年、二十五歳のジェラール・フィリップは、17歳の役を美事に演じきっています。
無理矢理、日本で較べますと、池部 良の『青い山脈』があるでしょうか。
池部 良は1918年の生まれですから、ジェラール・フィリップの四歳年長。
『青い山脈』は1949年の映画。この中で三十一歳の池部 良は高校生の役を演じたいるのですから。
池部 良、実はジェラール・フィリップに会っているんですね。1954年の10月に。
ジェラール・フィリップが東京で行われた「フランス映画祭」で、来日しているからです。
池部 良はジェラール・フィリップに会った印象を、こんなふうに語っています。

「………彼は地味である。然し、落ち着いた若さがある。彼は、フランス人である。然し、日本人の様な感じがする。」

当時の映画雑誌のインタヴュウに応えて。「彼」とあるのが、ジェラール・フィリップであるのは、いうまでもないでしょう。

フィリップが出てくる小説に、『人間のしがらみ』があります。英国の作家、サマセット・モオムが、1915年に発表した長篇。モオムの自伝とも考えられている小説なのです。
物語の主人公は、フィリップ・ケアリー。このフィリップ・ケアリーこそ、モオムの分身であります。
若き日のフィリップが戀をする場面も出てきます。

「金のブレスレット、手袋、ハンカチといった、ちょっとしたプレゼントをした。」

これは「ミルドレット」という女性に対して。「金のブレスレット」。いいなあ。
ブレスレットは、腕環。少なくとも、古代エジプト時代にはすでに存在していたらしい。ブレスレットにもざっと数千年の歴史があるのでしょう。
ブレスレットは右腕に嵌めることの多いアクセサリイ。ふつう、右手は左手よりも、よく動くからでしょう。
つまり、ブレスレットは手の動きを美しく彩る装身具なのかも知れませんね。
どなたか男性用の、金のブレスレットを作って頂けませんでしょうか。

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