ブルーチーズとブレスト・ポケット

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone

ブルーチーズは、チーズのひとつですよね。
青カビチーズ。チーズの中に天然自然の青カビが入っているので、「青カビチーズ」。
フランスの「ロックフォール」。イタリアの「ゴルゴンゾーラ」。イギリスの「スティルトン」。これが世界の三大青カビチーズなんだそうですね。
ブルーチーズは、好みが分かれるチーズでもあるでしょう。ブルーチーズをお好きな人は、大好き。ブルーチーズがお好みではないお方は、側にも寄りたくない。どうもそんな傾向があるようです。
ブルーチーズ、私は大好き。ブルーチーズにもいろんな食べ方があるのでしょう。私はブルーチーズにバターを添えるのが最上だと考えています。
たとえば食パンを軽く焼いて、バターを塗って。その間にブルーチーズを挟みますと、絶妙のサンドイッチの完成です。

ブルーチーズがお好きだった随筆家に、荒垣秀雄がいます。
荒垣秀雄は、以前、『天声人語』の執筆者だったお方。朝日新聞の人気コラムの『天声人語』。
荒垣秀雄の『天声人語』は、新聞が届くやいやな、真っ先にそれを読む愛読者が多かったという。
それだけに荒垣秀雄は鉛筆を削り、心身を削って、書いたと伝えられています。

「ブルーチーズは銀座のローマイヤで時折買う。函館のトラピストの鏡餅みたいなチーズがうまいと聞いているので、そのうちになんとか道をつけたいと思っている。」

荒垣秀雄著の随筆集『ふだんぎ抄』に、そのように書いています。
その頃の「朝日新聞」は、銀座にありましたから、ローマイヤでの買い物にも便利だったのでしょう。
また、荒垣秀雄の『ふだんぎ抄』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。

「僕の友人にも、胸のポケットが右側についた裏返し洋服でありながら、実によく手入れしてキチンと着こなしている人がいる。」

これは、洋服には、丁寧にブラシをかけなさい、という流れでの話になっています。
「胸のポケットが右側」。
これは仕立て直した上着のこと。たとえば紺のジャケットがあったとして。紺の色が褪せてくる。そんな時には、一度ほどいて、裏返しにして、仕立て直したものです。
すると、左側にあったはずのブレスト・ポケットが右側になるのであります。
どなたか左右にブレスト・ポケットのある上着を仕立てて頂けませんでしょうか。

Share on FacebookTweet about this on TwitterShare on Google+Email this to someone