アイルランドは、国の名前ですよね。正しくは、「アイルランド共和国」。
アイルランドにも美味しいものがたくさんあります。アイリッシュ・シチュウだとか、アイリッシュ・ウイスキイだとか。
おしゃれで、アイルランドでということになりますと、「アラン・スェーター」でしょうか。昔から、アイルランド、アラン島で編まれてきたニット・ウエアなので、「アラン・スェーター」。
凝った編み柄の、オフ・ホワイトの編み物です。Aran と書いて、「アラン」と訓みます。
アラン・スェーターは、神秘のニットです。アランの起源や由来、物語は、それほどよくは分かっていません。
今、私は、野沢弥市朗著『アランセーターの伝説』を開いているのですが。
伝説。なるほど。なんとも上手い題名をつけたものだと感心せざるを得ません。
『アラン・セーターの伝説』によりますと。アイルランドの首都、ダブリンに、「ザ・カントリー・ショップ」が開かれたのは、1930年の12月のことであったという。。
「ザ・カントリー・ショップ」は、ダブリンではじめての、アラン・ニットの専門店。
アイルランドの、ミュレイル・ゲインという女性の店だったという。ミュレイル・ゲインは、アイルランドの民芸品をこよなく愛する人物だったそうです。その一環として。、「ザ・カントリー・ショップ」をはじめたのでしょう。
つまり、アラン・ニットの歴史はこの上なく古いのでしょう。が、その一般化は、1930年代のことと考えてよいのではないでしょうか。
アイルランドが出てくるミステリに、『双生の荒鷲』があります。1998年に、ジャック・ヒギンズが発表した長篇。
主人公の、ハリー・ケルソーがアイルランド出身なので、当然のことでもあるでしょう。この『双生の荒鷲』を読んでおりますと、こんな描写が出てきます。
「………ツイードのスカートにアンサンブルセーター、喉もとには一連の真珠のネックレスと………」
これは、サラ・ディクソンという女性の着こなしとして。
たぶん、トゥイン・セッツを着ているのでしょう。
また、「アンサンブル」とも。フランス語で、「一緒に」の意味。
服装で、なにかとなにかを一緒に揃えることを、アンサンブル。
どなたか男のニットのアンサンブルを作って頂けませんでしょうか。