ビーフステーキとピン

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ビーフステーキは、ビフテキのことですよね。英語に近い言い方が、ビーフステーキ。それを短くした和製英語が、「ビフテキ」なんでしょう。
鉄板の上でさっと牛肉を焼くので、ビーフステーキ。鉄板の厚さ適度に暑い方がよろしいんだそうですね。
さっと焼いたビーフステーキがお好きなお方も、しっかり火を通したのがお好きなお方もいらっしゃるようですが。
芥川龍之介はどんなビーフステーキがお好みだったのでしょうか。

「一人前三十銭のビイフ・ステエクの上にもかすかに匂つてゐる阿蘭陀芹を。」

芥川龍之介が、昭和二年に発表した『或阿呆の一生』に、そんな一節が出てきます。
芥川龍之介は「ビイフ・ステエク」と書いてあるのですが。また、「阿蘭陀芹」は、今のパセリのことです。
芥川龍之介はビフテキの上にパセリを添えて召しあがることがあったのでしょうか。
ビフテキが出てくる小説に、『ひと切れのビフテキ』があります。1909年に、ジャック・ロンドンが発表した短篇。

「そこでトム・キングは、一瞬にがい思いを感じながら、あのひと切れのビフテキのことを思い出し………」

ドム・キングはボクサーという設定になっています。ボクサーには減量が必要なので。ステーキの全部を食べることはできないのです。

「それよりもいまのおれにとっては、上等のビーフステーキに迎えられるほうがどんなにうれしいかしれない」

これは「アーウイン」の科白として。
1958年に、英国の作家、ジョン・コリアが発表した『保険のかけ過ぎ』に、そのように出てきます。
また、ジョン・コリアの『保険のかけ過ぎ』には、こんな描写も出てきます。

「立てた衿の裏のネクタイ・ピンのように………」

ネクタイ・ピンは今や懐かしい男のアクセサリイです。ネクタイを留めておくためのピン。針の長さは10センチ前後。ヘッドには、宝石などがあしらわれたものです。
主に装飾ですから、ネクタイの結び目のすぐ下に挿したものであります。
どなたか古典的なピンを再現して頂けませんでしょうか。

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