フィンランドは、北欧の国ですよね。首都はヘルシンキ。スカンディナヴィア半島のつけ根に位置しています。
フィンランドはまた、「マリメッコ」の国でも。「マリメッコ」はもともとテキスタイルの会社。テキスタイルで成功して、今はアパレル全体の会社にもなっています。
マリメッコの創業は、1951年のこと。明るく、大胆な色調のプリント柄が主だった記憶があります。
1960年代に当時のジャクリーヌ・ケネディが、マリメッコの生地でドレスを作って。そこから人気が世界中に拡がったんだそうですね。北欧だからこそ、明るい色柄が好まれるのでしょうか。
フィンランドで有名なものに、サウナがあります。サウナは古い時代からの「儀式」だったのだそうですが。
昭和六年にフィンランドを旅した英文学者、市河三喜もまた、サウナを体験しています。
「小部屋に寝台が有つて、肥つたニコニコした婆さんが、石に水を掛けたり洗つたり世話をするのだが、室内は非常な暑さで、汗がタラタラ出て、成程垢がよく落ちさうだ。寝台に寝かせて、白樺の葉つきの小枝に水をつけて、体中ピシャピシャと叩いてくれる。」
市河三喜は、『新興のフィンランド』の中に、そのように書いています。
サウナの後に飲みたいのが、「ロンケロ」。ロンケロはフィンランド特有のカクテル。グレープフルーツのジュースとジンとをソーダーで割った飲物。
フィンランドで美味しいものにサーモンがあります。サーモンはやはり北国の魚なんでしょうね。日本に少なく、フィンランドに多いものが、サーモン・スープ。もちろんサーモンを原料にしたスープ。濃くて、旨い。サーモン・スープを頼むと、たいてい黒パンが付いてきます。サーモン・スープに黒パン。これでもう一食文くらいの満足度です。
フィンランドのお隣の国は、スゥエーデン。そんなことからスゥエーデンの有名ブランド「フェールラーベン」の商品をもよく見かけます。質実剛健の商品たちです。
フィンランドはまた、図書館の国でもあります。図書館が充実している国。この図書館の充実は、フィンランドの教育の高さとも関係しているのでしょう。まず第一に、図書館の数が多い。およそ7,600人に一館に割合で図書館があるんだそうですね。
また、図書館の開館時間は平日は朝の八時から夜の十時まで。さらには図書館内はかなり、自由。読書も勉強も、仕事でも、内職でもできるのです。
フィンランドが出てくるミステリに、『もっとも危険なゲーム』があります。英国の作家、ギャヴィン・ライアルが、1963年に発表した物語。
「大部分が森林であるフィンランドではあまり役に立たないわけだが、少なくとも地上の模様は頭に入っている。」
物語の主人公は、水陸両用機のパイロットという設定になっていますので。
また、『もっとも危険なゲーム』には、こんな描写も出てきます。
「穴模様の小さな茶色の靴が深みのある光沢を放っている。」
これは狩猟が趣味の大富豪、フレデリック・ウエルズ・ホーマーの履いている靴として。たぶん「ブローグ」
brogue のことかと思われます。古典的な、頑丈な靴。
ブローグには、「アイルランド言葉」の意味もあるんだとか。ブローグはもともとスコットランドの靴ですがその源はアイルランドにあるのかも知れませんね。
どなたか本格的なブローグを作って頂けませんでしょうか。