アルコとアーガイル

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アルコは、フィンランドの国営企業ですよね。
Alk o と書いて、「アルコ」と訓みます。フィンランドでは日本とは違って、酒は自由には買えません。
基本的には、「アルコ」に行かないと、酒が買えないのです。緩やかな禁酒法。そんなふうに言えるのかも知れませんが。
もっともレストランなどは、別。店に入って、店で飲む酒は、自由。ただし、レストランの酒を外に持ち出すことは、ダメ。
自宅で酒を飲もうとするなら、「アルコ」に行くのが、手っ取り早いのであります。
「アルコ」が出てくるミステリに、『白の迷路』があります。2012年に、
ジェイムズ・トンプソンが発表した物語。

「それから国営の酒専売店アルコに行ったコニャックの<レミーマルタン・ルイ十三世>を特注してあった。」

これは物語の主人公、カリ・ヴァーラの行動として。
カリ・ヴァーラはアルコの前に、「フェッツエル」にも。カリ・ヴァーラの意見によれば、
ヘルシンキでもっとも美味なチョコレートの店なんだそうです。「フェッツエル」は、
1891年に、カール・フェッツエルがはじめたチョコレート店。ただし今では菓子やパンなどでも有名な店になっているとのことです。
『白の迷路』を読んでいますと、こんな描写が出てきます。

「ティエリは、オックスフォードのボタンダウンシャツにアーガイル柄のセーター。
彼らの商売モデルがなんとなくわかった。」

もちろん、これもカリ・ヴァーラの判断として。
アーガイル argyll は典型的な、「編み柄」。本来は「織り柄」ではありません。それも、
スコットランドのアーガイル地方に因んだものです。
おそらく最初のアーガイル柄は、靴下であったでしょう。それも寒さに耐える厚手の靴下だっとろうと思われます。
どなたか厚手のアーガイル柄のスェーターを編んで頂けませんでしょうか。

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