敬具とケープ

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敬具は、結びの言葉ですよね。手紙を書く時にはよく遣うものでしょう。
もし「拝啓」と書きはじめたなら、「敬具」とするのが、一般的です。

「………キャサリン・マンスフィールドですら服屋に入って紫色のカシミアのショールを優雅に腕に巻き付けたりしているのですよ。」

1919年に、D・H・ロレンスが書いた手紙の中にそんな一節が出てきます。
1919年1月6日。S・S・コテリアンスキー宛の手紙の中に。
キャサリン・マンスフィールドは、この「カシミアのショール」をお買い求めになったのでしょうが。少なくともマンスフィールドが、1919年に、「カシミアのショール」に興味を持っていたことは間違いないでしょう。

「この呼びかけは、一つの実験だと思って、耳にどう響くか、知りたいと思っているの。」

1919年に、ヘミングウェイはそんな書き出しの手紙をアグネスからもらっています。
「この呼びかけ」とは、「パパ」。1919年1月12日の手紙には、そのように書いているのです。
「パパ・ヘミングウェイ」の愛称は、よく知られているところでしょう。もしかすれば、「パパ・ヘミングウェイ」は、1919年にはじまっているのでしょうか。

1919年の1月、ヘミングウェイはケープを羽織っています。今にその写真が遺されているのです。故郷、オークパークに帰還した時に。それはたまたまイタリア軍将校のケープだったのですが。
どなたか1910年代のヘミングウェイふうケープを再現して頂けませんでしょうか。

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