バッハとギャバン

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バッハはもちろん、ヨハン・セヴァスティアン・バッハのことですよね。ヨハン・セヴァスティアン・バッハ。ちゃんと言っておかないと、バッハには数多くの音楽家がいらっしゃいますから。
バッハの楽器は、ごく自然にオルガンなどを想います。事実、バッハはオルガンの名手でもあったみたいですね。
でも、バッハが幼少のころ、はじめてふれたのは、ヴァイオリンだったようです。バッハのお父さんもまた音楽家で。お父さんからヴァイオリンの手ほどきを受けたと考えられています。
バッハがはじめて給料をもらったのも、ヴァイオリ二ストとして。ワイマールの宮廷ヴァイオリン師となっています。
そんなふうに考えると。バッハに、『無伴奏ヴァイオリンのための三つのソナタと三つのバルティーク』があるのも、当然のことなんでしょう。
バッハがお好きだったのが、犬養 健がいます。犬養 健はその昔法務大臣で、作家でもあった人物。犬養 健のお嬢さんが、犬養道子。
犬養道子著『ある歴史の娘』に。

「「道ちゃん、よく聞いてごらんよ、バッハはねえ、心高いところに連れてゆく音楽だよ。」」

これは、犬養 健の言葉。「道ちゃん」が犬養道子であるのは、言うまでもないでしょう。ひと夏を鎌倉の別荘で過ごそうとした犬養 健が、バッハをはじめとするレコード盤を持ち込む場面。また、『ある歴史の娘』には、こんな文章も。

「当時日本では「先端」であったギャバンのパンタロン・スーツも。」

これは昭和十年代の上海での様子。その頃の上海に、「グレイ・モーヴ」という店があって。極上品だけを、扱っていたという。いつの時代にも、一軒はそんな店があるものなんですね。
なにかギャバンふうのスーツを着て。バッハを聴きに行くとしましょうか。

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