ピカソとパラソル

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ピカソはもちろん、パブロ・ピカソのことですよね。ピカソは1973年に、91歳で世を去っています。
1881年のお生まれとしては、長寿といって良いでしょう。では、ピカソはなぜ長寿だったのか。たぶん、健康だったからでしょう。まあ、あまりにあたりまえの話ではありますが。そしてまた、ピカソ健康の秘訣は、ひとつのことでもなかったでしょう。
そのひとつが、スーズではなかったじゃ、とも。スーズ Suzu は薬酒であります。ピカソは、この薬酒であるスーズがたいそうお好きなだった。
スーズは、1889年にフランスに生まれた薬酒。フェルナン・ムローという人が考案したんだとか。このムローに義理の妹、シュザンヌがいて、シュザンヌから「スーズ」と名づけたと伝えられています。
スーズには多くの薬草のエキスが含まれていて。広くは、カンパリの一種とも言えるものでしょう。薬草のひとつに、ニガヨモギがあります。ニガヨモギを含んだワインが、「ヴェルモット」なのですね。ヴェルモットはまた、マティーニに欠かせないものでもあります。あるいは、食前酒としても。
ヴェルモットが出てくる小説に、『闇の奥』。もちろん、コンラッドが1899年に発表した物語。映画『地獄の黙示録』の原作でもあります。

「二人でヴェルモットをちびりちびりやりながら………」。

また、こんな描写も。

「糊のきいた高い襟、白いカフス、軽いアルパカの上衣、純白のズボン………」。

これは密林で出会った、白人の、会計士の着こなし。彼はまた。

「白い大きな手に緑の裏を張ったパラソルをさしていた。」

今の時代にも、男性用のパラソルが欲しいこと、ありますよね。

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