キャヴィアと絹スーツ

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キャヴィアは、憧れの食材ですよね。「小粒の黒真珠」とも呼ばれることがあるんだそうですが。
キャヴィアにもいくつか種類があって。「ベルーガ」、「オセートラ」、「セヴルーガ」。このうちの小粒のセヴルーガをお好きだったのが、以前、フランス大統領だったドゴール。そうかと思うと、オセートラを好んだのが、ジェイムズ・ボンド。つまり作者のイアン・フレミングは、たぶんオセートラのキャヴィアを召しあがったのでしょう。
昔むかし、ルイ十四世の時代。後のルイ十五世がまだ少年だった頃に。ロシア大使がフランスにやって来て、「キャヴィア」なるものを紹介。ひと口味わったフランス皇太子。
「なんだ、魚のジャムか」。
と言ってという。ここから察するに、フランスのキャヴィアの習慣はロシアから伝えられたのかも知れませんが。たしかにパリでも、キャヴィアを食べる時には、小さな、薄焼きのブリーニーに、ウオトカを合わせることが多いようですね。
キャヴィアが出てくるミステリに、『死の微笑』があります。ハインツ・G・コンザリックの物語。

「ベティーはメルカーのためにキャビアを小皿に盛ってやった。小皿のへりは本物の金だった。」

また、『死の微笑』にはこんな描写も出てきます。

「メイは、〈七幸〉の奥部屋から出てきた男、あのグレーのシルクのスーツを着た男を思った。」

この背景は、香港。香港の富豪、チン・ハオイーの着こなし。
絹スーツ、一度は着てみたいものではありますが。なにぶんキャヴィアと同じく高価でもありますからねえ。

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