リーズとリンネル

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リーズという町がありますよね。イングランドの都市。もちろん、Leeds と書きます。大きな町であり、美しい町でもあります。中世から羊毛産業で栄えた町でもあります。
リーズはその昔、「薔薇戦争」の中心ともなった所で、今なお薔薇の紋章がシンボルのように使われてもいます。
リーズはまた「マークス&スペンサー」発祥の地としても知られている所です。「マークス&スペンサー」が、英国の百貨店であるのは言うまでもないでしょう。
「マークス&スペンサー」のはじまりは、1844年のこと。リトアニアからやってきたマイケル・マークスが開いた、「マークス・ペニー・バザー」が前身なのです。その後、1894年に、トーマス・スペンサーが経営に参加して、「マークス&スペンサー」となったものです。「マークス&スペンサー」の売上は、1920年代には衣料品が半分を占めていたという。
そのリーズではなく、もうひとつのリーズ。綴りは同じく、Leeds 。アメリカ、アラバマ州にもリーズの町があります。

「リーズは、円錐形の丘の麓にひろがっている、魅力的な活気にあふれた町である。」

エラリー・クイーン著『Zの悲劇』では、そのように説明されています。『Zの悲劇』は、1933年に発表されたミステリ。『Zの悲劇』には、こんな描写も出てきます。

「父は、リーズでわたしが贖うようにすすめた、新調のリンネルの服を着て、とてもスマートに見えた。」

これは娘のペーシェンスから見ての、探偵、サムの着こなし。「リーズで」とあるところから勝手に想像して、もしかすれば「マークス&スペンサー」で買った、白麻服だったのでしょうか。

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