フィールディングとブレスト

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フィールディングは、人の姓名ですよね。
たとえば、ヘレン・フィールディング。代表作に、『ブリジッド・ジョーンズの日記』があります。ヘレン・フィールディングは、英国の「BBC」の出身。つまり、TVから小説家になったお方なんですね。
そうかといえば、戯曲家から小説家になった人物に、ヘンリー・フィールディングがいます。
ヘンリー・フィールディングは、1707年4月22日。英國、サマセットシャーに生まれています。名門、イートン校に学んだ後、オランダに留学。「ライデン大学」に学んでいます。
帰国後、倫敦に住んで、戯曲に手を染めています。が、芝居で政府を批判することが重なって、追放。小説を書くように。代表作は、1749年に発表された『トム・ジョーンズ』でしょうか。
でも、ヘンリー・フィールディングにはもうひとつの顔があったのです。
1748年に、倫敦の判事となっているのです。1740年代の倫敦は、必ずしも安全な街ではなかったらしい。犯罪が少なくなかった。一方、「警察」はまだ存在していなかった。
これはなんとかしなくては、と考えたのが、ヘンリー・フィールディング。そこで生まれたのが、「逮捕隊」。悪いやつを捕まえる一隊を考えた。これが後の、「ボウストリート・ランナーズ」に発展。この「ボウストリート・ランナーズ」こそ、今のロンドン警察の元祖なのであります。
「ボウストリート・ランナーズ」の名称が一般的になるのは、十八世紀末のことと考えられているのですが。この誕生に、ヘンリー・フィールディングの力があったこと、申すまでもありません。
1800年頃になって、「ロビン・ブレスツ」R ob in Br e asts の愛称が生まれています。
ボウストリート・ランナーズのことを、「ロビン・ブレスツ」。直訳すれば「駒鳥の胸」。
当時のボウストリート・ランナーズは、黒いフロックに、赤いウエイストコートを着た。それで、「駒鳥の赤い胸」と呼んだわけです。
「ブレスト」br e ast 。ウエイストコートを、「ブレスト」と言った時代もあったのでしょう。
真紅の「ブレスト」で、ヘンリー・フィールディングの本を探しに行くとしましょうか。

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