トーストは、食パンのことですよね。朝に、食パンをトースターで焼いて食べるのは、よくあることでしょう。
厚切りの食パンがお好きなお方もいれば、薄切りの食パンをカリカリに焼くのがお好みの人もあるでしょう。
この焼いた食パンにバターをたっぷり塗ると、美味しい。さらに、ジャムやマアマレエドを添えることもあります。
ところで日本人は、いつの頃から、食パンを食べるようになったのか。
「………近頃はズツト西洋風と化して、食パンに蜜を附けて焼きたるものが大流行となり………」
明治二十三年『中外商業新聞』三月二十日号の記事に、そのように出ています。これは当時の屋台に並んでいる食べ物として。
「大流行」とあるからには、当時はまだ食パンは珍しいものだったのでしょう。
トーストが出てくるミステリに、『わらの女』があります。フランスの女流作家、カトリーヌ・アルレーが、1956年に発表した物語。
『わらの女』の主人公は、ヒルデルガ・マエナー。物語は、ヒルデルガの朝食場面からはじまります。
「………手は、機械的に、トーストを唇に運んでゆくのだった。」
ヒルデルガは、ひとり暮し。ホット・ミルクに、トーストの食事なんですね。新聞を読みながら。新聞には、大富豪の求人広告が出ているので。
カトリーヌ・アルレーの『わらの女』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。
「グレイのツイードを着た彼は、きのうより若く見えた。」
これは大富豪の、カール・リッチモンドの様子として。
トゥイードは、着る人を若く見せてくれるのでしょうか。
フランスでもトゥイードは、「トゥイード」です。英語のトゥイードをそのままフランス語にしているのでしょう。
また、フランス人はスコットランド衣裳が、お好き。「エコセ」と呼んで。タータンにも、トゥイードにも、人気があります。
どなたかフランスふうのトゥイードの上着を仕立てて頂けませんでしょうか。