ポンポンとホンブルグ

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ポンポンは、「飾り玉」のことですよね。もちろん大きい飾り玉もあれば、小さい飾り玉もあります。
pom o n と書いて、「ポンポン」と読むんだそうですね。フランスでも「飾り玉」は、ポンポン。というよりもフランス語の「ポンポン」が英国に伝えられて、ポンポンの言葉が生まれたと、考えられているようです。
ポンポンはよく帽子の 頂上についていたりします。あのポンポンはもともと、編みはじめのぎこちなさを隠すためだったとか。
大きなポンポンは、チアガールが手に持っていたりも。で、「ポンポン・ガール」はチアガールの意味にもなるという。
身近かなところでは、「ポンポンダリア」。飾り玉に似ているダリアなので、「ポンポンダリア」なのでしょう。

「食卓の真白き敷布の上に、菊花とポンポンダリアを生けた、青磁の壺が置いてある。」

徳川夢声著『夢声戦争日記』に、そのような一節があります。昭和十七年十月十五日のところに。

徳川夢声は、この日の朝。この食卓で。

「バナナ。スープ。スチュウ。スパゲッティー。ライスカレー(純綿)。紅茶。」

そんな朝食を召しあがっています。「純綿」とは、「上等」の意味なのでしょうか。

ポンポンが出てくるミステリに、『魔術』があります。
1987年に、エド・マクベインが発表した長篇。

「………女の子のほうは、ペイズリ柄の寝巻とかかとの高いピンクのポンポンのついた寝室用スリッパしか身につけていない。」

これはハローウインでの扮装として。
マクベインの『魔術』を読んでおりますと、こんな描写も出てきます。

「モンローは黒のホンブルク帽をかぶり、黒のスーツ、白いシャツ、それに黒のネクタイを締めている。」

モンローは、市警本部の刑事という設定になっています。
ここでは、「ホンブルク帽」と訳されているのですが。たしかにドイツ語ふうなら、「ホンブルク」。でも、英語ふうなら、「ホンブルグ」かも知れませんが。
ホンブルグ・ハットにポンポンはつきませんが。気品ある紳士帽の代表です。
どなたかれっきとしたホンブルグを作って頂けませんでしょうか。

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