さくらんぼとサウスウエスター

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さくらんぼは、チェリーのことですよね。che r r y と書いて、「チェリー」と訓むんだそうですが。英語としては、1300年頃から用いられている言葉であるらしい。
古い日本語では、「桜桃」。さくらのこどもという意味あいで、「さくらんぼ」の名前があるのでしょう。
さくらんぼは見るからに、愛らしい。見るからに、食べてみたくなります。
アイスクリイムはもちろん、いろんなパフェにもさくらんぼがあしらわれるのは、ご存じの通りでしょう。
さくらんぼで、シャンソンで、ということになりますと。『さくらんぼの実る頃』があります。
1866年の発表というから、古い。ジャン=バティスト・クレマンの作曲。
これはパリ・コミューン時代の物語。戦で負傷した兵士を手当てする看護婦の姿があった。彼女は籠の中にさくらんぼを入れて、患者を見舞ったとの伝説があります。このさくらんぼ看護婦から生まれたのが、『さくらんぼの実る頃』だったのです。

さくらんぼの出てくる小説に、『メリーゴーラウンド』があります。1982年に、イギリス人作家、ロザムンド・ピルチャーが発表した創作。

「フレッシュ・スコーンのお皿、黄色のバターとホームメイドのサクラボのジャムが載っていた。」

なるほど。スコーンにサクラボのジャムという手もありますよね。
ロザムンド・ピルチャーの『メリーゴーラウンド』には、こんな描写も出てきます。

「わたしはフィビーの古いレインコートとかつてはチップスの物だった時化帽を見つけて庭のドアから出た。」

昔は、「時化帽」と呼んだものです。「サウスウエスター」のことを。
southwester は、暴風雨の船の上でかぶった帽子のこと。完全防水地で、ブリムの後をうんと長く広く仕上げるのが、特徴。
どなたか街用のサウスウエスターを作って頂けませんでしょうか。

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