ロンドンとロウ・シルク

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ロンドンは、イギリスの首都ですよね。日本における東京に似ています。
ですから、ロンドナーと言っても結局はイギリス人ということになるのですが。英国人はテーブル・マナーがよろしいということになっています。
そしてまた、イギリス人は、靴を磨くのが、お上手。

「あんなに水と油を使ってブーツもピカピカに磨くのか!」

アニータ・ブルックナーが、1988年に発表した小説『異国の秋』に、そのような一節が出てきます。これは「ハートマン」という人物の磨き方について。
靴を磨く時、ごく少量の水を加えると、よく光ってくれる。これは本当のことです。
ロンドンには、「ロンドン大学」があります。その昔、大田黒元雄が留学した大学でもあります。

「彼女は淡黄色のカシミヤのセーターにグレイのフランネルのスカートでおしゃれをすると、ロンドン大学に入って英文学を勉強することになった。」

これは物語の主人公、「マリアン」の進学について。
また、『異国の秋』には、こんな描写も出てきます。

「娘が青いシルクのブラウスに長めの黒のスカート、それに黒と白のロー・シルクのジャケットという格好ででかけてゆくのを見ていると………」

これもまた、マリアンの着こなし。お母さんから眺めてのマリアンの様子。
「ロウ・シルク」raw siik は絹地の一種。直訳すれば、「生絹」。つまり精練していない絹糸で織る特別の生地なのです。
実際の表面感は、「シルク・トゥイード」とも呼びたいものです。サテンなどとは正反対に、ざっくりとした質感を持っています。でも、やはり絹ですから、優しい感触で、軽いのが特徴。
どなたかロウ・シルクのジャケットを仕立てて頂けませんでしょうか。

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