ラムとタイ

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ラムはいろんなところで使われる酒ですよね。レーズンをラムに漬けておきますと、ラム・レーズンに。ラム・レーズンはケーキにも。また、レーズン・ウイッチなんてのがあります。

ラムは昔、気付け薬にも使われたという。誰かが、ウーンと倒れると、ラムを飲ませて、復活させたんだとか。

ラムといえば水夫で、水夫はラムを飲みながら働いとという。とにかく船乗りが船の上で飲むのはラムと、決まっていたらしい。

船といえば海賊船。海賊に似合うのもやはり、ラムかもしれませんね。たしかラムと海賊を歌った歌がありましたよね。

ラムは、イギリスでは風邪薬でも。「風邪ぎみの時には、厚い毛布に、暑いラム」なんてことを言うんだそうです。で、はやく寝るのが、風邪の特効薬。

ラムにもライト・ラムと、ヘヴィ・ラムとがあって。ヘヴィ・ラムで有名なのが、ジャマイカ・ラム。ジャマイカでは十六世紀から、ラムが造られているんだとか。1800年代のジャマイカには、千を越す、ラムの醸造所があったとか。

ラムが出てくる小説に、『躓きなき、自由な良心』が。アーウィン・ショーの短篇。

「ラムと、ライムジュースと、砂糖。それに少量のコアントローを底に忍ばせます。」

これは、あるレストランでの様子。マーガレットという女性が、お父さんと食事をしている。で、お父さんの考えた特製カクテルの話なんですね。余談ですが、これにはジャマイカ・ラムを使う。また、こんな描写も。

「小さな、型通りの厚ぼったい絹のネクタイは、寸分の隙もなくカラーにフィットしているから、まるで喉から直接ネクタイが生えているように見える。」

絹が厚いのは、上質である証拠。お気に入りのタイを結んで。ラムを一杯飲みに行きましょうか。

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