ブルガリアは、東欧の国ですよね。バルカン半島に位置しています。ヨーグルトの国。そしてまた、薔薇の国。
はるか遠い昔、東洋と関係があった国。
ブルガリアの首都がソフィアであることは、いうまでもないでしょう。
1962年に、ブルガリアを旅した日本人に、大宅壮一がいます。その時の旅の印象は、紀行文『衛星国のモデルケース・ブルガリア』にく詳しく出ています。
「なにを注文していいか見当がつかなかったけれど、すぐ前のテーブルで一人の老人が、ピーマンの皮い味つけ飯を包んだのを食べているのを見て、わたくしもこれを注文した。」
そんなふうに書いています。
その「老人」は、カメラマニアで、すっかり話が弾んだという。
ポケットから「ツアイス製のベスト・ポケット」を持ち出して、延々と語ってくれたとのことです。今は、引退した外科医とのこと。
1969年にブルガリアを旅したお方が、白洲正子。白洲正子には、紀行文『ブルガリアの旅』があります。
「バラからとれるローズオイルは、ブルガリアの名産の一つだが、その油を作るところも見せてもらった。」
白洲正子の『ブルガリアの旅』によりますと。すべてが「原始的」だったと書いてあります。機械による製法とはまったく品質が異なってくるんだとか。まあ、何でもそうですがね。
ブルガリアが出てくるミステリに、『泥棒はボガートを夢見る』があります。1995年に、アメリカの作家、ローレンス・ブロックが発表した物語。
「レチコフというのはブルガリアの名前で、実際、彼もブルガリア人でした。」
また、『泥棒はボガートを夢見る』には、こんな描写も出てきます。
「………錨の模様を打ち出した真鍮のボタンが数えきれないほどついている、ダブルのブルーのブレザーに着替えた。」
これは探偵の、バーニイ・ローデンバーの、お出かけの様子について。
「数えきれないほど」ということは、十個くらいなのでしょうか。「真鍮」はむろん、「ブラス・ボタン」
brass button であります。
どなたかブラス・ボタン十個のブレイザーを仕立てて頂けませんでしょうか。