ベージュは、色の名前ですよね。beige と書いて、「ベージュ」と訓みます。もともとは、フランス語の「ベエジ」beige から来ているんだそうですね。
染色も、漂白もしていない、生地を織ったままの色合いのこと。イタリア語の「ボンバージン」bomb asin
からフランス語の「ベエジ」が生まれたとの説もあります。「ボンバージン」は、生地の名前だったそうです。
「………その頃流行しはじめた尖のとがったベージュの女靴が、玄関の踏み石の上に揃えてあった。」
19 63年に、柴田 翔が発表した小説『されどわれらが日々』に、そのような一節が出てきます。
これは「大橋」が、「曽根」の自宅を訪ねた場面として。たしかにベージュの靴って、ありますよね。
ベージュが出てくる短篇連作小説に、『ドラマティック・ノート』があります。1989年に、森 遥子が発表した物語。
「妻はオフホワイトの絹のごく普通のブラウスに、ベージュのスカート。」
これは空港の待合室で見かけたイギリス人夫婦の様子として。
また、『ドラマティック・ノート』には、こんな描写も出てきます。
「ヘンリーネックのゆったりしたシャツに、三宅一生のいかにもはき心地の良さそうなズボン。」
これはインテリアデザイナーの、志沢哲也の着こなし。
「ヘンリー・ネック」henley neck は、前開きボタン付きの丸頸のことですね。
以前、「ヘンリー・シャツ」の言い方があって、それに特徴的な前開きだったので、その名前があります。私は勝手に和製英語だろうと考えているのですが。
どなたかヘンリー・ネックの麻シャツを仕立てて頂けませんでしょうか。