サザンとサヴィル・ロウ

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サザンで、飲物でとなれば、サザン・カンフォートですよね。
サザン・カンフォートは、ピーチやオレンジのエキスが含まれているんだそうです。
サザン・カンフォートは1860年代に。ニューオーリンズで生まれたとの説があります。ニューオーリンズの「ヘロン」という、バーテンダーが考えたんだとか。
ところが、サザン・カンフォートは一時期姿を消す。それがふたたびあらわれるのが、1934年2月のこと。セント・ルイスで。ここに「サザン・カンフォート社」が作られる。
カート・ヴォネガットJr.著『ローズウォーターさん、あなたに神のお恵みを』の中に。

「エリオットは〈サザン・コンフォート〉を一口あおったが、なぐさめ(コンフォート)にはならなかった。」

カンフォート confort に「慰め」の意味もあることから、シャレを言っているわけですね。サザン・カンフォートはなにもアメリカだけでなくて、イギリスでも。たとえば、アン・グレンジャー著『コッツウォルド毒殺事件』にも。

「近くのワゴンに並んだボトルの中に、サザン・コンフォートが混じっているのに、メレディスはさっきから気づいていた。」

メレディス・ミッチェルは英国領事という設定。また、こんな描写も。

「都会人の青白さがあり、綿密に整えた身だしなみと高そうな仕立ての服装の下に………」。

これは、メレディス・ミッチェルから眺めての、ジョナサン・ラゼンビーの着こなし。「高そうな仕立て」ということは、もしかしたら、サヴィル・ロウなのでしょうか。

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