カリフラワーとカフ

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カリフラワーは、わりあいよく食べますよね。
ステーキならステーキがあったとして、その脇にカリフラワーが添えてあったり。まあ、アクセサリーでしょうか。
カリフラワーは、白、ブロッコリーは、緑、トマトは、赤。皿の上の劇場を華やかに彩ってくれる脇役でもあります。

「カリフラワーは、教育を受けたブロッコリーである。」

どこかでそんな話を読んだ記憶があります。まあ、半ば冗句でもありましょうが。もしこの冗句を真面目に受けるなら、私はさしづめ、ブロッコリー派ということになるでしょう。でも、ブロッコリーも食べ、カリフラワーもいただきますがね。
カリフラワーもブロッコリーも、マヨネーズで食べることがあります。あのマヨネーズ、1756年の生まれだという説があるようです。英仏戦争、「7年戦争」のさなかに。
マヨネーズの生まれた場所は、スペインの、メノルカ島。マヨルカ島の近く。ここに上陸したのが、フランス軍の、リシュリュウ。リシュリュウは食通で、なにか美味いものが食べたいものと、メノルカ島の、マオンの町へ。
リシュリュウは一軒の宿を見つけて、「美味いものを!」。で、宿の亭主は肉を焼いた。そしていつもの、ソースを。オリーヴ・オイルとレモン、ワイン・ヴィネガーの。
ただし珍客だったので、これに新鮮な卵の黄身を加えて。特別ソース添えの肉を一口食べたリシュリュウは、驚嘆。「う、美味い!」。「亭主、これは何というソースであるか?」
「ははっ、サルサ・デ・マオネーズにござります。」
ここから後に、フランス語で「マオネーズ」と呼ぶようになったんだとか。
むかし巴里では、カリフラワー屋が車を曳いて売りにきたんだそうですね。リルケの『マルテの手記』に出ています。

「カリフラワー、カリフラワー」。「フラワー」という部分を、独特の暗い母音で発音していた。

これはカリフラワー売りの青年の声のことなんですが。
また、『マルテの手記』には、こんな描写も出てきます。

「レースの袖飾りがくりかえし触れるぼくの手は、普段の手とはまったく違っていた。」

服装によって、いかに精神が変るものかを、説明している部分なのです。
レエスのカフ。いいですねえ。私もレエスのカフで、少しは教養が高められると、良いのですがね。

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