アルゴンクィンとアイアン・ハット

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アルゴンクィンは、ホテルの名前でもありますよね。ニュウヨークにある老舗ホテルの、アルゴンクィン。
アルゴンクィンは、Alg onq u in と書いて、「アルゴンクィン」と訓むらしい。アルゴンクィン・ホテル自体は、1902年の開業なんだとか。
1920年代。「アルゴンクィン・ラウンドテーブル・クラブ」というのがあったそうです。近くの出版社の編集者が集まっての、雑談会。たとえば、『ヴァニティ・フェア』や『ニュウヨーク・タイムズ』などの編集者が会員であったという。条件はただ一つ。粋な、洒落た会話の持ち主であること。
この1920年代の「アルゴンクィン・ラウンドテーブル・クラブ」と関係があるのかどうか、アルゴンクィン・ホテルは永く「粋なホテル」とされてきたものです。

「ロスは「ニューヨーカー」と四十四丁目をへだてたアルゴンクィン・ホテルのスイートに移った。「ニューヨーカー」の編集をするのに、このホテルは近いから便利だったということもあるが、懐かしさもあって仮住いにしたのだろう。「ニューヨーカー」はこのホテルから生まれたといっていい。」

常盤新平著『 「ニューヨーカー」 の時代』には、そのように出ています。また、常盤新平自身、ニュウヨークに行くと、たいてい立ち寄るホテルでもあったのですが。アルゴンクィン・ホテルのバアでの話なども、随筆に書いています。
アルゴンクィン・ホテルが出てくるミステリに、『真鍮の家』があります。エラリイ・クイーンが、1968年に発表した物語。

「そのあとでエラリイは、二人のためにアルゴンキン・ホテル部屋いっぱいに春の花を飾った中で、披露宴を催した。」

文中の「アルゴンキン・ホテル」は、おそらくアルゴンクィン・ホテルのことかと思われます。
また、『真鍮の家』には、こんな描写も出てきます。

「警視が若いころ “ アイアン・ハット ” と呼ばれていた帽子 ー つまりダービーをかぶっていた。」

ダービーは、アメリカ英語。イギリス英語では、ボウラー。日本語でいうところの、山高帽子。
山高帽子、ボウラーは、まことに頑丈な帽子で、「アイアン・ハット」の仇名があったとしても不思議ではないでしょう。
一度、アイアン・ハットをかぶって、アルゴンクィン・ホテルへ行きたいものですね。

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